「施工管理はおかしいって聞くけど実際はどうなの?」
施工管理の仕事は、一般的なサラリーマンの仕事とは少し違います。
理不尽なことがあったり、休みが少なかったりと、おかしいと感じる部分が多い業種です。
スーパーゼネコンに9年間勤めていたけど、入社初日から施工管理の仕事はなんかおかしいなということに気づきました!
本記事では、スーパーゼネコンで勤務した経験をもとに、施工管理がおかしいと言われる理由と、実際にどのように対処したのかを紹介します。
関連記事:なぜ「施工管理はやめとけおじさん」がいるのか教えます
【経験談】施工管理はおかしいと感じた7つの理由
僕がスーパーゼネコンに勤めていた時に、施工管理の仕事はおかしいと感じた理由を紹介します。
- 1. 始業時間という概念が無い
- 2. 定時という概念が無い
- 3. 休みは日曜だけという文化
- 4. 下請けと元請けの関係性がおかしい
- 5. 基本的に人手不足
- 6. パワハラが当たり前
- 7. 立場が上になっても忙しさが変わらない
1. 始業時間という概念が無い
一般的に、始業時間は8時30分とか9時の会社が多いですが、施工管理の仕事はそういった概念がありません。
会社で定められた始業時間があるのにも関わらず、8:00から現場で朝礼が開始するので7:00には全員出社してます。
また、若い頃は、所長が来るまでに出勤しなければならないという暗黙のルールが存在することもあるため6:30には出社することも珍しくありません。
早出という認識ではなく、「その時間に来て当然」という風潮なので、早出分の賃金も支払われません。
2. 定時という概念が無い
社内作業がメインの仕事の場合は、定時が過ぎたら皆早く終わらせて帰ろうという空気感になります。
一方で施工管理の仕事の場合は、定時になると職人は帰りますが、施工管理の人は現場の確認をしてその後事務作業をします。
今までの経験上、(会社的には17:30が定時ですが)22時になるとやっと定時っぽい空気感になり帰る人がちらほら出てきます。
たとえ自分の仕事が片付いていたとしても、17:30に帰るという行為は、普通の会社でいうと14:00位にいきなり「仕事が終わったので帰ります!」というくらいドン引きされます。
3. 休みは日曜だけという文化
一般的な会社は、土日祝が休みです。
しかし、建設現場は基本的に土曜日も工事を行う文化がある為、施工管理の仕事をしている限り土曜日も出勤となります。
世の中の風潮的に、働き方改革により労働時間に対してシビアになっている傾向がありますが、施工管理の仕事はまだまだ遅れています。
僕が勤めていたゼネコンですら、大手なのにも関わらずいまだに土曜も工事を行っている現場が多いです。
4. 下請けと元請けの関係性がおかしい
建設業界は、元請け=施工管理者、下請け=職人という構図になる為、職人からすると施工管理の人間は”客”という位置付けになります。
常識的に、下請けである職人より元請けである施工管理者の方が立場が上のはずですが、中には言うことを聞かない職人や突発で作業を依頼すると怒りだす職人もいます。
特に、20代30代の間は職人から偉そうにされることも多いので、機嫌を取る必要はあったりと結構めんどくさかったりします。
5. 基本的に人手不足
施工管理は基本的に人手不足なので一人当たりの仕事がめちゃくちゃ多いです。
かといって、人を増やしすぎても予算に見合わなくなるため、基本的に人員は絞られる傾向にあります。
建設業というのは利益率がかなり低いビジネスモデルで、何十億という大型物件にもなると利益率が1%ということもあります。
ですので、基本的に1人当たりが抱える仕事の負荷が大きくなり、毎日遅くまで残業する為ブラックと言われるのだと思います。
6. パワハラが当たり前
昔のように暴力は無くなりましたが、今でもパワハラが当たり前のようにあります。
口の悪い上司も多いため、毎日怒鳴り声が飛び交っていることもあり、自分が起こられていなくてもすごくブルーな気持ちになります。
毎日仕事のプレッシャーに負われるだけでなく、上司からの圧力もあるため精神的に病んでしまう人が多いというのもこの業界の特徴です。
7. 立場が上になっても忙しさが変わらない
僕が施工管理の仕事を経験する中で、一番おかしいと感じたことは立場が上になっても忙しさが変わらないということです。
若い頃忙しいのは、仕方がないことだと思いますが、50歳60歳になっても遅くまで仕事をしている上司を見ると、絶望的な気持ちになってしまいます。
立場が上になって責任が重くなるだけでなく仕事量も重くなっている状況を見ると、ゼネコンで働く意欲がなくなってしまう人も多いと思います。
施工管理がおかしいと感じた時の対処法
施行管理の仕事をする中で、「この仕事やっぱりおかしいなぁ。。」と感じた時の対処法を紹介します。
僕が実際にやってみたことを紹介します!
- 1. 他社の友達に相談する
- 2. 転職エージェントに相談する
- 3. 内勤への異動を考える
- 4. 転職する
1. 他社の友達に相談する
一番ハードルが低い方法ですが、まずは他社の友達に相談しましょう。
もちろん、建設業界に勤めている友人ではなく土日祝休みの会社の友人に相談するのがベストです。
僕自身も、20代半ばのころに友達に相談というか愚痴を言っていましたが、8割の人が「早く転職したら?」と言ってきました。
ただ、僕は大手ゼネコンに勤めていて残業代も80時間分付いていたので、その当時は友達よりはるかに給料があり、とりあえずもうちょっと頑張ろうと思いました。
ただ、愚痴って気が楽になるレベルであっても、後に「この仕事はおかしすぎる!」となる可能性もあります。
そういった場合に備えてほかの対処法にも目を通しておきましょう。
2. 転職エージェントに相談する
施行管理というのは、仕事が立て込んだり、上司が厳しかったりで病んでしまう人が多い業界です。
僕は、いつ自分の限界が来るかわからないので、現段階での逃げ道を知っておくというのは重要だと思い、面談を受けました。
- 自分のキャリアを生かせる転職先
- 今の年齢で転職可能な会社
- 転職後の妥当な給与
実際にこういった話を聞いみると、現実を知ることができるかと思います。
3. 内勤への異動を考える
施工管理はおかしい!我慢の限界!という人は、転職を考える前に内勤への異動を考えましょう。
ただ、人事に異動の希望を申し立てたところですぐに動いてくれる会社は少ないかと思います。
僕は施工管から内勤へ異動した経験があるのですが、当時は精神的に限界が来ていたため、すぐにでも現場を離れたいという気持ちが強かったです。
体調不良で現場を休み、そのまま病院で診断書をもらって1か月ほど休んだあと、スムーズに内勤へ異動することができました。
「そんな無茶な」と思うかもしれませんが、本当に鬱病になってしまう前にこういった方法で現場を離れるケースはよく聞きます。
下記の記事で僕が実際に施工管理から内勤へ異動した経緯等詳しく解説しています。
関連記事:【実体験】施工管理から内勤へ異動して自由を手に入れた話
4. 転職する
「施行管理は二度とやりたくない!」
「今の会社からも離れたい!」
こういった場合は、転職を考えましょう。
次にやりたいことが決まっている場合は問題ありませんが、多くの場合は施工管理からどういった転職先にいくべきなのかわからないかと思います。
下記の記事にて、施工管理からの転職先を紹介していますので、是非参考にしてみてください。
関連記事:【経験者が語る】施工管理・現場監督からの転職先は〇〇がおすすめ
施工管理は挫折しても大丈夫
施行管理の仕事は、一般的な仕事と比べるとおかしいことが多いです。
ただ、周りの先輩や後輩も同じような環境で働いているため、自分も頑張らなければならないという気持ちになってしまいますよね。
経験談で言うと、施行管理は過酷すぎるので挫折しても全然OKだと思います。
将来は所長になりたい!という気持ちがあるなら頑張った方が良いですが、特に目的もなく施工管理をやっているのであれば別の選択肢を探した方が人生が豊かになるはずです。
施行管理に面白みを感じないのであれば、別の仕事をしてもいいと思います。
逆に施工管理自体は面白いけど負担を軽くしたいのであれば、ゼネコンではなく内装系の施工管理の会社や、小さな会社へ行くのもありでしょう。
【まとめ】施工管理がおかしいと思ったらすぐ対処しよう
今回は、施工管理のおかしいと思うことや対処法を紹介しました。
僕は今、ゼネコンを辞めて小規模な会社へ転職し、内装・改修工事の施工管理を行ってますが、結構楽に仕事ができています。
「この仕事はおかしい」と違和感を感じたら、なるべく早めに対処しましょう。
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