「ネットの検索候補で施工管理はやめとけって出てきたけどどういうこと?」
「施工管理はやめとけっていう人がいる理由は?」
ネットで施工管理について調べていると、「施工管理はやめとけ」というフレーズを良く目にします。
この記事を書いている僕は以前大手ゼネコン勤めていましたが、「施工管理は身内に絶対に勧めない」と皆が口を揃えて言ってました。
なぜ、こういった施工管理はやめとけおじさんがいるのでしょうか。
本記事では、施工管理がやめとけと言われる理由だけでなく、施工管理の魅力についても紹介します。
施工管理を辞めて、新たな転職先を探したい方は現場監督からの転職先は〇〇がおすすめをご覧ください。
「施工管理はやめとけおじさん」がいる9つの理由
ネット上や、実際に施工管理として働く中でも「施工管理はやめとけ」と言う人は多いです。
僕自身も、人に勧められる仕事ではないし、人生やり直せるなら施工管理の道は選ばないだろうと思います。
なぜ、人に勧めることができない職種なのでしょうか。
その理由を9つ紹介します。
関連記事:元ゼネコン社員が施工管理を辞めてよかった理由を紹介
理由1:労働時間が長い
施工管理はやめとけと言われる一番の理由は、労働時間の長さです。
朝6:30に出社し、仕事が終わって現場を出るのは22時以降です。
場合によっては終電までかかったり、終電を超える為に現場に泊まることもよくある話です。
さらに、土曜祝日も現場が動いているので平日と同じように出社なので休みは基本日曜のみですので、ほとんどプライベートの時間が確保できません。
とはいえ、施工管理でもある程度ホワイトな環境で働くことは可能なので、気になる方は下位の記事をどうぞ。
理由2:過酷な環境での仕事
基本は屋外での作業なので、雨の日も風の日も関係なく仕事をしなければなりません。
真冬の雨が一番つらいです、、、。
また、台風が接近していると、台風待機と言って現場で異常があってもすぐに対応できるよう現場に泊まり込みで待機する必要があります。
一般的なサラリーマンとは正反対の環境で仕事をしなければなりません。
理由3:とても慌ただしい
基本的に日中は自分のペースで作業ができません。
朝、朝礼が始まった瞬間から職人やら上司やら10分に1回以上のペースで電話がかかってきて、その対応に追われます。
常に何かに追われて現場を走り回っている状態なので、精神的にかな疲弊してしまいます。
理由4:1人前になるまで時間がかかる
施工管理は、1人前になるまでにかなり時間がかかります。
工事のことだけでなく、お金のこと、図面のこと等覚えることがたくさんあって大変な仕事です。
大手ゼネコンだと、現場のトップである所長になるために30年ほどの時間が必要になります。
理由5:体力的にしんどい
施工管理は、職人と違って自分で作業することは無いですが、とにかく現場を走り回る仕事なので、体力的に辛く、翌朝になっても疲れが残っていることが多いです。
僕の経験で言うと、iphoneの万歩計が1日に2万~3万歩となっていましたので、距離換算すると毎日15km~20km歩いていることになります。
理由6:職人さんとの接し方が難しい
施工管理の立場は、下請けである職人さんに仕事をお願いしてお金を払うという構図となります。
いわば施工管理者が ”客” という立場なのですが、相手が職人さんだとそういった常識が通用しなくなります。
段取りを間違えると怒鳴られたり、急な仕事をお願いすると不機嫌になられたりということが日常茶飯事ですので、結構めんどくさかったりします。
理由7:役職が上になっても忙しさが変わらない
役職が上になれば、責任は大きくなるけど業務量は減るというのが一般的です。
しかし、施工管理の仕事の場合は、現場のトップである所長ですら泊まり込みで仕事をしていることも多いです。
「今頑張れば、偉くなった時に楽ができる」という仕事ではない為、将来に不安を感じる人も多いです。
理由8:キャリアアップが難しい
施工管理の仕事は、転職により年収を上げると「キャリアアップ」が難しい職種です。
中小ゼネコンの施工管理から大手ゼネコンの施工管理に転職することによる年収アップは狙えますが、外資系の会社へ転職して年収1500万!みたいな華やかなキャリアアップは期待できない業界です。
理由9:古い体質の人が多い
建設会社は、大手であっても古い体質の人が多いです。
今の時代でも口の悪い上司が多数いますし、遅くまで残業してる人は頑張っていると評価されます。
いかに業務を効率化するということよりも「自分たちが若い頃やってきたんだから、お前らも同じようにやれ」といった思想を持った人が多く、時代と逆行していておかしいと感じることがあります。
関連記事:9年間のゼネコン勤務でわかった施工管理がおかしい理由
施工管理はやめとけと思う僕が辞めなかった2つの理由
僕自身、施工管理はやめとけ派ですが、大手ゼネコンから別の会社に転職して今も施工管理の仕事をしています。
評判の悪い施工管理という仕事にも、一応魅力だったり意外と楽な面もあるので、僕が辞めなかった理由をお伝えしようと思います。
理由1:物を作る楽しさがある
施工管理は辛いことが9割くらい占めてますが、物を作るという楽しさがあります。
工程等の計画をして、職人の段取りをして、パズルのように1つずつピースを揃えていきながら完成させていくという面白さがあります。
ただ、これは小さな現場(1人で無理のない範囲で管理できる規模)で施工管理をする場合に限ります。
ある程度規模の現場だと分業制なので一部の工事しか担当できませんし、1人でカツカツの状態で現場を回しているという場合は忙しすぎて楽しさを感じることは無いかもしれません。
理由2:施工管理は意外と楽な会社もある
僕は、大手ゼネコンから地元の小さな内装リフォーム専門の会社に転職しましたが、かなり仕事が楽に感じます。
ゼネコンが扱うような規模の現場は、やることがたくさんあり1人当たりの仕事量が膨れ上がってしまいます。
しかし、小さな会社だと、1人で現場を回しているけどかなり時間にゆとりがあるという場合が多いです。
ちなみに僕の転職した会社では、朝一現場で指示をした後は、車で事務作業をして現場が終わったら定時で直帰するということが多いです。
関連記事:施工管理は意外と楽な仕事って本当?実態を教えます
理由3:独特な緩さ
施工管理は、普通のサラリーマンと違って独特な緩さもあります。
まず、仕事相手が職人なので、サラリーマン同士の会話と違って、友達に近い感じで仕事の会話できます。
また、基本は忙しいのですが、1日のうちで急に暇になるタイミングがあったりします。
そういう時は、現場で職人さんとコーヒーを飲んだり、休憩所で雑談したり、一人でぼーっとしたりと、誰にも監視されずに息抜きができるというメリットもあります。
こんな人は施工管理に向いてないからやめとけ
施工管理の仕事を特におすすめしない人の特徴を紹介します。
関連記事:現役の現場監督が施工管理に向いてない人の特徴を教えます
特徴1:暦通りの休みが欲しい
施工管理の仕事で、暦通り休めるということはほとんど無いので、確実に休みが欲しいという方は施工管理が向いていません。
ゼネコンの場合
働き方改革により、最近は着工時に土日祝を休みとする現場も増えてますが、内装工事が始まった途端休みが無くなるということが良くあります。
また、長期休暇はだいたい半分程度しか取らない現場が多いです。
内装系の会社の場合
店舗改装などの内装系の会社の場合は、土日祝関係なく現場が動くことが多いです。
また、病院改装等の場合は、患者さんのいない長期休暇の間で工事を進める為に現場が動いている場合は休みがありません。
会社によっては、現場が終わった後に休みを取らせてもらえるケースもありますが、あまり期待しない方が良いでしょう。
特徴2:仕事を要領良く処理できない人
施工管理は仕事量がかなり多い為、即座に判断して処理していかないとパンクしてしまいます。
要領が良く、頭の回転が速い人でなければ向いていないでしょう。
例えば、居酒屋のキッチンでバイトした経験がある方ならわかるかと思いますが、大量のオーダーが入った時にパニックになってどれから手を付けていいのかわからなくなるような人は、施工管理は向いてないと思います。
特徴3:人を使って仕事をすることが苦手な人
施工管理の仕事は、自分の指示で色々な人を動かして管理しなければなりません。
特に、職人は気難しい人も多いので、言うことを聞いてくれない人も多いです。
自分一人で完結する仕事ではない為、コミュニケーションが苦手な人は施工管理の仕事は向いていません。
特徴4:体が汚れるのが嫌な人
施工管理の仕事は、スーツを着て仕事をする一般的なサラリーマンとは違います。
職人のように作業するわけではありませんが、作業着を着て資材の移動を行ったり、真夏は汗だくになりながら仕事をするので、体がかなり汚れます。
そういったことに抵抗がある人は向ていないでしょう。
施工管理に向いてるのはこんな人
施工管理はやめとけと言う人が多いですが、施工管理の仕事が向いている人もいます。
どのような人が施工管理に向いているのかを紹介します。
1. 根性のある人
施工管理の仕事は、とにかく根性が必要です。
どれだけ労働時間が長くても、上司に叱られても、職人に怒鳴られても、工事を終わらせるという強い信念が必要です。
精神的に追いつめられて仕事を休んでしまうという人がかなり多い職種です。
スーパーゼネコンに勤めていた時は、僕の同期だけでも20人以上が病んで現場に来なくなったと噂を聞きました。
どれだけ物作りが好きな気持ちが強くても、仕事の辛さに勝てる根性が無いとやっていけないのが施工管理の仕事です。
2. 要領が良い人
施工管理の仕事は、どれだけ頭が悪くても要領が良ければやっていけると言われています。
高卒の派遣社員でも、要領が良いだけで現場で大活躍し、社員として抜擢されるということもよくある話です。
大量の仕事が一気に舞い込んできても、要領よく段取りして仕事を回せるという人は施工管理に向いていると言えます。
3. 判断が早い人
現場では職人から質問されることが多いです。
「ここの納まりどうなってんの?」
「図面と現地が違うけどどうすればいい?」
「今やってる作業明日でも良い?」
こういった細かい質問に対して、即座に判断して答えられるような人は、施工管理が向いています。
ちなみに僕は、「えーと、、確認するので待ってください」と言ってしまうタイプなので、仕事がどんどん溜まっていきます。
僕のような人は、施工管理には向いていないと言えます。
4. 施工管理が好きな人
根性があることが前提ですが、自分の計画通り順調に工事が進んだり、職人と一緒に物を作り上げることに楽しみを感じれる人は施工管理が向いています。
ちなみに僕は、ゼネコンで大規模現場の施工管理を行っていた時は、「鉄筋担当」「外装担当」等の分業制だったために物を作っているという実感が無かったです。
今の会社(内装施工管理の小さな会社)では、分業ではなく一人で小さな店舗を担当したりするので、割と楽しく施工管理ができています。
【施工管理の魅力】食いっぱぐれない安心感
施工管理はやめとけと言われますが、もし施工管理が好きで「一生この仕事が良い」と思うのであれば、食いっぱぐれる心配はありません。
有効求人倍率が、人手不足と言われる介護職の1.7倍もある為にどこの会社も人を欲しがっているというのが現実です。
有効求人倍率とは、求職者一人当たりにどのくらい求人があるかを示す経済指標のことで、数値が高い=求人が多いということになります。
年収を上げたい等キャリアアップする場合の難易度は高いですが、施工管理の経験があれば年齢にかかわらず仕事に困ることは無くなります。
【まとめ】施工管理はやめとけと言いつつ向いている人もいる
施工管理はやめとけというのは僕自身の経験談からしても事実です。
しかし、向いている人も中にはいますので、絶対におすすめしないというわけでは無いということを覚えておきましょう。
- 暦通りの休みが欲しい
- 要領が悪い人
- 人を使って仕事をするのが苦手な人
- 体が汚れるのが嫌な人
- 根性のある人
- 要領がいい人
- 判断が早い人
- 施工管理が好きな人
コメント